「家族4人でスマホ代が月12,000円」——大手キャリアの家族割を使っていてもこのくらいかかっている世帯は多い。筆者自身、三人の子どもを抱えながら固定費を見直した結果、通信費を月3,200円(税込)まで落とせた。2026年5月時点の最新プラン・キャンペーンをもとに、家族構成別のシミュレーションと乗り換え手順をまとめた。

家族向け格安SIM 主要3社の料金比較(2026年5月時点)

結論から言うと、家族利用で候補に挙がるのは楽天モバイル・povo2.0・LINEMOの3社だ。それぞれ料金体系がまったく違うので、使い方に合わせて選ぶ必要がある。

項目楽天モバイル(Rakuten最強プラン)povo2.0LINEMO(ベストプランV)
基本料金(税込)〜3GB: 1,078円 / 〜20GB: 2,178円 / 無制限: 3,278円基本料0円(トッピング制)〜3GB: 990円 / 〜20GB: 2,090円 / 〜30GB: 2,970円
家族割引最強家族プログラム: 110円引/回線(2025年2月〜)なしなし
通話Rakuten Link で国内通話無料22円/30秒(5分かけ放題550円)22円/30秒(5分かけ放題550円)
主な特典楽天ポイント還元、SPU+4倍使わない月は0円維持可(180日ルールあり)PayPayポイント還元、LINEギガフリー

料金は各社公式サイトの2026年5月時点の情報に基づく(楽天モバイル公式povo公式LINEMO公式)。

家族構成別シミュレーション|月額はいくらになる?

うちは夫婦+子ども3人(中学生・小学生・未就学児)の5人家族だが、記事のモデルケースとして「夫婦+子ども2人(中高生)」の4人家族で計算する。親はデータ20GB前後、子どもは3GB以下の想定だ。

ケース1: 全員を楽天モバイルに統一

  • 親2人: (2,178円 − 110円) × 2 = 4,136円
  • 子2人: (1,078円 − 110円) × 2 = 1,936円
  • 合計: 6,072円/月(税込)
  • 通話は全員Rakuten Linkで無料

ケース2: 親は楽天モバイル、子どもはpovo2.0

  • 親2人: (2,178円 − 110円) × 2 = 4,136円
  • 子2人: 3GBトッピング(30日間1,078円)× 2 = 2,156円
  • 合計: 6,292円/月(税込)
  • ただし子どもが月によってデータを使わない場合、povo側は0円運用が可能

ケース3: 全員をpovo2.0(最安構成)

  • 親2人: 20GBトッピング(30日間2,163円)× 2 = 4,326円
  • 子2人: 1GBトッピング(7日間438円)を月4回 × 2 = 約3,504円、または3GB(30日間1,078円)× 2 = 2,156円
  • 合計: 約6,482円〜7,830円/月(税込)
  • 通話は別途料金がかかる点に注意

ケース4: 筆者の実運用(楽天×3 + povo×2)

筆者の家庭では、通話する大人3回線を楽天モバイル(〜3GB)、データをほぼ使わない子ども2回線をpovo2.0の最低トッピングで運用している。実際の請求額は月3,200〜3,800円程度だ。子ども回線は通話もLINEで済ませるのでpovo基本料0円+必要な月だけ1GBトッピングという使い方をしている。

楽天モバイルMNPキャンペーン|最大3.4万円還元の内訳と条件

2026年5月時点で楽天モバイルは、他社からのMNP乗り換え時に最大34,000円相当の楽天ポイント還元キャンペーンを実施している(楽天モバイル キャンペーン一覧)。ただし「最大」の数字には複数の特典が合算されており、全額もらうには条件がある。

主な内訳(2026年5月時点):

  • 初めてのお申し込み特典: 最強プラン契約で最大13,000ポイント
  • 対象スマホ購入: 端末セット購入で最大13,000ポイント上乗せ
  • その他条件達成: 楽天カード同時申込、楽天ひかり同時契約などで追加ポイント

注意点として、ポイントは開通後の翌々月末ごろに付与され、期間限定ポイント(有効期限6ヶ月)の場合がある。「3.4万円もらえる」と思って飛びつく前に、自分が対象条件をいくつ満たせるかを公式ページで確認しよう。端末を買い替える予定がなければ、SIMのみ契約で13,000ポイント前後が現実的なラインだ。

物販時代に「ポイント還元の実質価格」に踊らされて在庫を積み上げた経験がある筆者としては、ポイント目当てで不要なオプションを付けるのは本末転倒だと痛感している。必要なものだけ契約して、もらえるポイントは素直にもらう——これが一番得をするパターンだ。

「楽天モバイルは繋がらない」は本当か?プラチナバンド対応の実態

楽天モバイルへの乗り換えで最も多い不安が「電波が繋がらないのでは」という点だ。結論から言うと、2024年6月にプラチナバンド(Band 28 / 700MHz帯)の商用サービスが開始されたことで、屋内・地下での繋がりやすさは大きく改善している(楽天モバイル プラチナバンドに関するプレスリリース)。

ただし、プラチナバンドの基地局展開は段階的に進行中であり、2026年5月時点でもエリアによっては十分にカバーされていない地域がある。自分の生活圏が対応しているかは、以下の方法で確認できる。

  1. 楽天モバイル 通信エリアマップを開く
  2. 自宅・職場・よく行く場所の住所を入力
  3. 「4G LTE(プラチナバンド)」の色分けを確認する
  4. 地下鉄通勤がある場合は、駅名でも検索して対応状況を見る

筆者の住む関東郊外では2025年後半からプラチナバンドが入るようになり、以前はショッピングモールの地下フロアで圏外になっていた問題が解消された。一方で、地方部や山間部ではまだau回線へのローミングに依存するエリアもある。契約前にエリアマップで確認する一手間が、後悔を防ぐ最大のポイントだ。

乗り換え手順|MNPワンストップで最短15分

2023年5月から「MNPワンストップ方式」が始まり、乗り換え元でMNP予約番号を取得する手間がなくなった。対応キャリア間であれば、乗り換え先のサイトで手続きするだけで完結する。

必要なもの

  • 本人確認書類(マイナンバーカード推奨・eKYCで即日完了)
  • クレジットカードまたは銀行口座
  • 現在の電話番号
  • Wi-Fi環境(eSIM開通時に必要)

手順(楽天モバイルの場合)

  1. 楽天モバイル公式サイトから「お申し込み」へ進む
  2. プラン選択 → 「他社から乗り換え(MNP)」を選択
  3. MNPワンストップを選択(予約番号不要)
  4. 本人確認(eKYCならマイナンバーカードをスマホで読み取り)
  5. SIMタイプを選択(eSIMなら最短15分で開通)
  6. 開通手続き完了後、旧SIMは自動的に解約される

家族4回線をまとめて乗り換える場合は、1回線ずつ手続きが必要だ。筆者は週末の午前中に4回線分を一気にやって、所要時間は約1時間だった。eSIM対応端末なら物理SIMの郵送待ちがないので、思い立った日に乗り換えが完了する。

乗り換え前にチェックすべき3つの注意点

1. キャリアメールの持ち運び(月330円)

ドコモ・au・ソフトバンクのキャリアメール(@docomo.ne.jp 等)を引き続き使いたい場合、各社の「メール持ち運びサービス」(月額330円・税込)への申込みが必要だ。ただし年間3,960円のコストになるので、これを機にGmailなどのフリーメールへ移行するのがおすすめだ。

2. 端末の残債と SIMロック解除

端末を分割購入している場合、残債は乗り換え後も継続して支払う必要がある。また、2021年10月以前に購入した端末はSIMロックがかかっている可能性があるので、乗り換え前にMy docomo / My au / My SoftBankからSIMロック解除の手続きをしておこう。2021年10月以降に発売された端末は原則SIMフリーだ。

3. 家族割・光セット割の解除による他回線への影響

大手キャリアの家族割は、回線数が減ると残った回線の割引額が下がることがある。全員でまとめて乗り換えるのが理想だが、1人だけ残す場合は事前に料金シミュレーションを確認しよう。

FAQ

格安SIMに乗り換えると電話番号は変わる?

MNP(番号ポータビリティ)を利用すれば現在の電話番号をそのまま引き継げる。2023年5月以降はMNPワンストップ方式で予約番号の取得も不要だ。

子どものスマホに格安SIMは使える?

18歳未満の場合、契約者は保護者名義になる。楽天モバイルは「あんしんコントロール by i-フィルター」(月額330円・税込)でフィルタリングに対応。povo2.0は未成年の契約も可能だが、保護者の同意書が必要だ。

楽天モバイルの「最強家族プログラム」は何回線まで適用?

最大20回線まで家族割引(110円引/回線・税込)が適用される。離れて暮らす家族も対象で、同一の楽天IDグループに登録すれば適用可能だ(楽天モバイル 家族プログラム)。

povo2.0は180日間トッピングなしだと解約される?

povo2.0は180日間有料トッピングの購入がない場合、利用停止→解約となる可能性がある。半年に1回、最安のトッピング(データ使い放題24時間: 330円・税込)を購入すれば回線を維持できる。

LINEMOのLINEギガフリーとは?

LINEアプリのトーク・音声通話・ビデオ通話のデータ消費がカウントされない機能だ。子どもがLINE通話を多用する家庭では、データ容量を節約できるメリットがある。

参考文献