結論から言うと、転売で「やってはいけない品目」は、法律で禁止されているものと、法律上は問題なくてもプラットフォーム規約で禁止・制限されているものの2層に分かれます。この記事では2026年10月時点の情報をもとに、せどり・転売を始める前に確認すべき品目を整理します。

筆者は物販で月商400万円まで伸ばした後、在庫を抱えて撤退した経験があります。仕入れ点数が増えるほど「売れるか」ばかりに意識が向き、「そもそも売ってよいか」の確認が後回しになりがちです。仕入れる前の5分の確認が、後の大きな損失を防ぎます。

なお、法律・規約は改正や更新が頻繁にあります。最終判断は必ず各公式ページで確認してください。本記事は法的助言ではなく、一般的な情報整理です。

転売そのものは違法?禁止品目を考える前提

まず前提として、買った物を売る行為そのものは違法ではありません。ただし「反復継続して中古品を売買する」場合は、警察庁が所管する古物営業法の古物商許可が必要になるケースがあります。無許可で古物営業を行うと、3年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象です(e-Gov法令検索で古物営業法第31条を確認できます)。

一方、自分の不用品を売るだけなら許可は不要とされています。「転売目的で仕入れた中古品」かどうかが分かれ目です。迷ったら、都道府県の公安委員会(警察署の窓口)に相談するのが確実です。

法律で禁止・制限されている品目一覧

次の表は、特に転売初心者が踏みやすい法律上のNGをまとめたものです。罰則は代表的な条文の概要で、細かい要件は各法令をご確認ください。

品目主な根拠法ポイント
チケット(コンサート・スポーツ等)チケット不正転売禁止法定価を超える価格での業としての転売が対象。1年以下の懲役または100万円以下の罰金(併科あり)
医薬品・処方薬薬機法販売には許可が必要。個人が仕入れて転売することは基本的にできない
コンタクトレンズなど高度管理医療機器薬機法販売業の許可・届出が必要。フリマでの転売は不可と考える
お酒(未開栓でも)酒税法継続的に販売するには酒類販売業免許が必要。無免許販売は1年以下の懲役または50万円以下の罰金
偽ブランド品・コピー品商標法・不正競争防止法商標権侵害は10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金。知らずに売っても出品停止になり得る
海賊版・違法コピー(DVD、ゲーム等)著作権法権利者に無断で複製された物の販売は禁止
盗品・不正入手品刑法(盗品等関与罪)盗品と知って買い取り・売却すると処罰対象
PSEマークのない電気製品電気用品安全法対象の電気用品はPSEマークなしで販売できない
技適マークのない無線機器電波法日本国内で適法に使用できず、出品が禁止されるサービスが多い
生きた動物動物愛護管理法販売には登録が必要。フリマでの出品は基本不可

チケット不正転売禁止法の押さえどころ

チケット不正転売禁止法(正式名称は「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」)は、2019年6月14日に施行されました。e-Gov法令検索の条文によると、禁止の対象になるのは次の条件を満たす場合です。

  • 興行主の事前の同意なく有償譲渡を禁止する旨が、券面やチケット販売時に明示されている
  • 入場資格者の氏名・連絡先の確認措置などが取られている
  • 販売価格を超える価格で、業として転売する

つまり、定価以下で友人に譲る「定価リセール」は同法の対象外ですが、公式リセールの利用を求める公演もあります。そのため、公演ごとの規約確認が欠かせません。

お酒と医薬品は「個人の延長」でも注意

お酒は、未開栓の新品でも継続的に売る場合は酒類販売業免許が必要です(国税庁 酒類の免許関係)。「限定ウイスキーを買って高値で売る」といった反復販売は、免許が必要な領域に入りやすいです。

医薬品は、市販薬であっても販売に許可が必要です。詳細は厚生労働省の医薬品関連ページで確認できます。ドラッグストアのセール品を個人が転売する行為は避けるのが無難です。

プラットフォーム規約で禁止・制限される品目

法律に違反しなくても、規約違反なら出品削除・アカウント停止・売上金の保留につながります。サービスごとに禁止品目は違うため、出品する前に必ず公式ヘルプを確認しましょう。

  • メルカリ ヘルプセンター:医薬品・医療機器、偽ブランド品、技適のない無線機器などを出品禁止としています。チケット類は転売目的の出品を禁じる旨が案内されています。
  • Amazonセラーセントラル:出品禁止商品に加え、カテゴリーごとの出品許可(申請が必要なカテゴリー)や、ブランドの承認が必要な商品があります。
  • ラクマ・ヤフオク!:いずれも法令違反品や権利侵害品を禁止しています。詳細は各サービスの利用ガイドで確認してください。

規約で特に引っかかりやすい品目

  • コンサート・イベント関連グッズ:会場限定品や先行販売品は、主催者が転売を禁止している場合があります。購入時の注意書きが判断材料です。
  • 抽選・転売対策付きの商品:本人確認が必要な販売や、1人あたり購入数が制限された商品を、複数アカウントなどで大量購入して売る行為は、規約違反と判断されやすいです。
  • 使用済みや開封済みの化粧品・食品類:衛生面やトラブル防止のため、出品が制限されることがあります。
  • ゲーム機・人気トレカの発売直後:法律上は直ちに違法ではありませんが、メーカーや販売店が購入制限や転売対策を打ち出しているケースがあります。

この点は、当サイトのメルカリ転売のアカウント停止を招く出品パターンの記事でも触れています。

仕入れ前に使える5ステップの確認フロー

実際に仕入れる前に、次の順番で確認すると見落としを減らせます。

  1. 商品名+「転売禁止」で検索する:公式サイトや販売店の注意書きに、転売禁止の記載がないか確認します。
  2. 法令の対象かを確認する:医薬品、酒類、電気用品、チケットなど、上の表に該当しないかを見ます。
  3. 古物商許可が必要かを判断する:中古品を反復して仕入れるなら、許可の取得を検討します。
  4. 販路の禁止品目を確認する:出品先の最新ヘルプで、その品目が許可されているかを見ます。
  5. 記録を残す:仕入れ先、日付、金額、購入時の規約画面を保存しておくと、トラブルの際に説明しやすくなります。

取り扱う点数が増えるほど確認は雑になりがちです。手順をチェックリスト化しておくのがおすすめです。

違反したらどうなる?リスクの目安

リスクは大きく3つです。

  • 刑事責任:上記の法律に違反すると、罰金や懲役の対象になり得ます。
  • プラットフォームの措置:出品削除、アカウント停止、売上金の保留や没収につながることがあります。
  • 在庫リスク:売れない・売ってはいけない商品を抱えると、仕入れ代金がそのまま損失になります。

収益の面でも、規約違反で販路を失うと、その後の売上がゼロになります。数万円の利益のために、継続的な収入源を失うのは割に合いません。

FAQ

定価以下でチケットを売るのは違法ですか?

チケット不正転売禁止法は、定価を超える価格での業としての転売を禁止しています。定価以下の譲渡は同法の対象外ですが、公演の規約で譲渡が禁止されている場合があります。

家にある不用品を売るのにも古物商許可は必要ですか?

自分で使うために買った物や、自宅の不用品を売るだけなら、一般に許可は不要とされています。転売目的で仕入れた中古品を反復して売る場合は、許可が必要です。

未開封のお酒を1本だけ売るのは問題ですか?

1本だけの単発の売却は、直ちに免許が必要とは言い切れません。ただし、継続的・反復的に売る場合は酒類販売業免許が必要です。迷ったら税務署に相談してください。

規約違反の商品を出品してしまったらどうなりますか?

多くの場合は出品の削除から始まり、繰り返すとアカウント停止になります。気づいた時点で出品を取り下げ、各サービスのヘルプで対応を確認しましょう。

禁止品目の最新情報はどこで確認できますか?

法律はe-Gov法令検索や所管省庁のサイト、規約は各プラットフォームの公式ヘルプが一次情報です。仕入れ前に、その都度確認する習慣をつけてください。

参考文献