「ランディングページ(LP)を作れるようになれば副業で稼げる」と聞いても、デザイン未経験だとハードルが高く感じるかもしれない。だが2026年現在、Bolt.newやCursorといったAIツールを使えば、ワイヤーフレームからコーディング、デプロイまでを1人で完結させることが現実的になっている。
筆者自身、AIツールでLP制作の受託を始めて最初の3ヶ月は月2〜3万円程度だった。だが案件を重ねてポートフォリオが揃ってくると、1件5万〜8万円の案件を月に2〜3本こなせるようになった。本記事では、デザイン未経験からAI×LP制作代行で収益を上げるまでの具体的な手順を、実数字とともに解説する。
LP制作代行の副業が今アツい理由と単価相場
LP(ランディングページ)とは、広告やSNSから流入したユーザーに対して1ページで商品・サービスの魅力を伝え、申し込みや購入などのコンバージョンに誘導する専用ページのことだ。
2026年7月現在、クラウドワークスのLP制作案件では、フリーランスへのデザイン+コーディング依頼で1件あたり5万〜15万円が相場となっている。制作会社に発注すると平均55万円・中央値40万円前後(Web幹事調べ、2026年)だが、個人フリーランスなら5万〜8万円で受注しても発注側にとっては大幅なコスト削減になるため、双方にメリットがある。
つまり、AIツールで制作時間を短縮して1件5万円で受けても、実作業が5〜10時間なら時給換算5,000〜10,000円。会社員の副業としては十分な水準だ。
必要なAIツールと初期コスト
LP制作代行を始めるにあたって、最低限揃えたいツールは以下の3つだ。
1. Bolt.new — AIでLP全体を一発生成
Bolt.newは、プロンプトを入力するだけでNext.jsベースのWebページを自動生成してくれるAIツールだ。「化粧品のLP、ファーストビューにヒーロー画像、CTAボタンは緑」のように日本語で指示すれば、デザイン・コーディング・プレビューまで一気に出力される。
無料プランでも試せるが、本格的に副業で使うならProプラン(月額0・約3,000円)が必要になる。エンハンス機能(プロンプト拡張)を使えば、漠然としたアイデアでも具体的な指示に変換してくれるため、デザインセンスに自信がなくても一定以上のクオリティが出る。
2. Cursor — 細かいコード修正に
CursorはAI搭載のコードエディタで、Bolt.newが生成したコードの微調整やバグ修正に使う。2026年7月現在、Hobbyプラン(無料)でも基本的なAI補完が利用できるが、Pro(月額0・約3,000円)にすると使用量の上限が大幅に上がる(Cursor公式料金ページ)。
最初はHobbyプランで始めて、案件が増えてきたらProに移行する流れで問題ない。
3. Figma(無料プラン)— ワイヤーフレーム共有用
Figmaの無料プランで十分だ。クライアントとの構成確認用にワイヤーフレームを共有するために使う。凝ったデザインカンプは不要で、セクションの並び順とCTAの位置が伝わればよい。
初期コストまとめ
Bolt.new Pro(約3,000円/月)+ Cursor Hobby(無料)+ Figma(無料)= 月額約3,000円(税込)で始められる。案件を1件でも受注すれば十分に回収できる金額だ。Cursorも有料にした場合は合計約6,000円/月になるが、それでも1件の報酬で数ヶ月分のツール代が賄える。
未経験からLP制作を受注するまでの5ステップ
ステップ1:架空LPを3本作ってポートフォリオにする
いきなり案件に応募しても、実績ゼロでは受注できない。まずBolt.newで架空の商品・サービスのLPを3本作ろう。おすすめのジャンルは以下の通り。
- パーソナルジム/ヨガスタジオ(写真素材が豊富で作りやすい)
- SaaSツールのサービス紹介ページ(BtoB案件の練習)
- 美容・コスメ系EC商品のLP(実案件で多いジャンル)
作ったLPはVercelやNetlifyで無料公開し、URLをポートフォリオとしてまとめておく。筆者の場合、Notion上にポートフォリオページを作り、各LPのURLとスクリーンショット、制作時間を記載している。
ステップ2:クラウドソーシングに登録して案件を探す
LP制作案件が多いプラットフォームは以下の3つだ。
- クラウドワークス — LP制作カテゴリの案件数が最多。初心者向け案件も多い
- ランサーズ — パッケージ出品機能があり、「LP制作1ページ○万円」で出品できる
- ココナラ — スキル出品型。価格設定の自由度が高い
最初は3つすべてに登録して、案件を幅広く探すのがおすすめだ。
ステップ3:提案文で「AIツール活用」を強みにする
提案文では以下の3点を必ず盛り込む。
- 納期の短さ: 「AIツールを活用し、最短3営業日で初稿を納品できます」
- ポートフォリオURL: 架空LPでもいいので、実際に動くページを見せる
- 修正対応: 「初稿納品後、2回まで無料で修正対応いたします」
「AIで作っています」と正直に書くかどうかは判断が分かれるが、筆者は「AIツールを活用した効率的な制作体制」という表現にしている。クライアントが求めているのは成果物の品質と納期であり、制作手段ではない。
ステップ4:最初の1件は3万円以下で受ける
実績ゼロの状態で5万円以上の案件に受かるのは難しい。最初の1〜2件は2万〜3万円の案件を狙って実績とレビューを積むことを優先しよう。クラウドワークスでは評価が★4.5以上になると、提案の通過率が明らかに上がる。
ステップ5:単価を上げていく
実績が5件を超えたあたりから、1件5万〜8万円の案件に絞って応募する。このとき、過去の納品実績を提案文に載せることで説得力が格段に増す。「過去○件のLP制作実績があります。参考: [URL]」の一文が入るだけで採用率は変わる。
Bolt.newでLPを作る実制作ワークフロー
実際の案件でLPを制作する流れを、時系列で解説する。
1. ヒアリング(30分〜1時間)
クライアントから以下の情報をもらう。テンプレート化しておくとスムーズだ。
- 商品・サービスの概要とターゲット層
- LPのゴール(問い合わせ・購入・LINE登録など)
- 参考にしたいデザインのURL(2〜3個)
- 使用する画像素材・ロゴデータ
- テキスト原稿(なければライティングも含むか確認)
2. ワイヤーフレーム作成(1〜2時間)
Figmaでセクション構成を作り、クライアントに確認してもらう。この段階で「ファーストビュー→悩み共感→解決策→実績・お客様の声→料金→CTA」の流れが固まっていれば、あとはスムーズだ。
3. Bolt.newで初稿生成(1〜2時間)
承認されたワイヤーフレームをもとに、Bolt.newにプロンプトを入力する。コツは以下の通り。
- 参考サイトのURLを添えて「このデザインテイストで」と指定する
- セクションごとに具体的な指示を出す(色、フォント、CTAボタンの文言)
- レスポンシブ対応を最初から指定する(「スマホファーストで」と明記)
4. Cursorで微調整(1〜3時間)
Bolt.newの出力をそのまま納品できるケースは少ない。Cursorで以下の調整を行う。
- クライアント提供の画像・ロゴへの差し替え
- テキストの流し込みと文字サイズ・行間の調整
- CTAボタンの色・配置の最終調整
- 表示速度の最適化(画像圧縮、不要なコード削除)
5. 納品・修正対応(1〜2時間)
完成したLPをVercelなどにデプロイしてプレビューURLを共有し、修正指示をもらう。修正は通常1〜2回で収まることが多い。最終的にクライアントのサーバーやドメインにデプロイするか、HTMLファイル一式を納品する。
合計の実作業時間は5〜10時間程度。1件5万円なら時給5,000〜10,000円の計算になる。
LP制作代行で月10万円を目指すための注意点
AIツールを使えば制作は効率化できるが、継続的に稼ぐにはいくつか押さえておきたいポイントがある。
著作権・ライセンスに注意する
Bolt.newで生成されたコードはMITライセンスで商用利用可能だが、使用する画像素材のライセンスは別途確認が必要だ。UnsplashやPexelsなど、商用利用可能な素材サイトを使おう。クライアント提供素材の場合は、権利関係をヒアリング時に確認しておく。
確定申告を忘れない
副業の所得(売上 − 経費)が年間20万円を超えると、確定申告が必要になる(国税庁「給与所得者で確定申告が必要な人」)。ツール代・通信費・書籍代などは経費として計上できるため、領収書は必ず保管しておこう。なお、所得が20万円以下でも住民税の申告は別途必要だ。
AIに頼りすぎない
AIが生成するLPは「それなりに整ったテンプレート」の域を出ないことも多い。クライアントの期待を超えるには、コピーライティングの基本(PASONA法則やAIDA法則)を学んでテキストを磨いたり、Webデザインの基本原則(余白・コントラスト・整列)を理解してAIの出力を修正する力が必要だ。AIはあくまで制作速度を上げるツールであり、品質の最終判断は人間が行う。
単価を下げすぎない
「AIで安く作れるから」と1件1万円以下で受けてしまうと、修正対応やコミュニケーションコストを含めると赤字になりかねない。最低でも1件3万円以上を維持し、実績が増えたら5万〜8万円に引き上げていこう。
FAQ
デザイン未経験でも本当にLP制作の副業はできる?
できる。Bolt.newがデザインとコーディングの大部分を自動化してくれるため、未経験でも一定品質のLPは作れる。ただし、クライアントの要望に応えるための微調整スキル(Cursorでの修正やFigmaでのワイヤーフレーム作成)は実案件を通じて身につけていく必要がある。
会社にバレずに副業できる?
確定申告時に住民税を「普通徴収(自分で納付)」にすれば、会社の給与天引きに影響しないため基本的にバレにくい。ただし、自治体によっては対応が異なるため、事前に市区町村の税務課に確認しておくと安心だ。
LP制作1件にどのくらい時間がかかる?
AIツールを活用した場合、ヒアリングから納品まで合計5〜10時間が目安。クライアントとのやり取り期間を含めると、着手から納品完了まで1〜2週間が一般的だ。
Bolt.newで作ったLPを「AI製」と伝えるべき?
法的な開示義務はない。クライアントが求めているのは期待通りの成果物と納期の遵守であり、制作手法ではない。ただし、聞かれた場合は正直に答えることをおすすめする。「AIツールを活用して効率的に制作しています」で十分だ。
LP制作以外にAIで受けやすいWeb制作案件は?
コーポレートサイトのトップページ制作(3万〜10万円)、WordPress既存サイトのデザインリニューアル(5万〜15万円)などが受けやすい。LPで実績を作ってからこれらに幅を広げると、月の売上が安定しやすい。
参考文献
- LP(ランディングページ)制作の費用相場はいくら? — クラウドワークスTimes
- LP制作の費用相場を価格帯別に徹底解説【2026年最新】 — Web幹事
- Cursor 料金プラン — Cursor公式
- 【2026年最新】bolt.new(ボルト)とは?使い方や料金を解説! — SHIFT AI TIMES
- 給与所得者で確定申告が必要な人 — 国税庁